東京がパリの二倍の星を獲得した-。フランスで最も権威があるレストランのガイド本「ミシュラン」が十九日発表した東京版の概要を、フランスや英米のメディアは驚きを持って伝えた。
「東京は美食の都の地位からパリを引きずり降ろした」(AP通信)、「パリもニューヨークもローマも忘れてしまえ。グルメの本場は東京なのだ」(ロイター通信)。東京のレストランが獲得した星の数がミシュランのひざ元パリを大きく上回ったことに、海外メディアは敏感に反応した。
ミシュラン東京版は東京の飲食店百五十店に計百九十一個の星をつけた。一方、フランス公共ラジオによると、パリのレストランが保有する星の総数は九十七個(パリ郊外を除く)、ニューヨークは五十四個にとどまる。ミシュランの評価に従えば、パリやニューヨークは美食の層の厚さにおいて東京にかなわないことになる。
ただパリは、頂点の三つ星レストランの数でかろうじて東京を抑え、体面を保った。フランスの三つ星レストラン二十六店のうち、十店がパリに集中しているのに対し、東京版の三つ星店は八店だった。