山口放送局

2007年11月19日 20時30分更新

薬物投与事件で市に賠償命じる

山口県の山陽小野田市立の病院で3年前、看護師の女が不整脈の治療に使う薬物を入院中の夫に投与した殺人未遂事件の民事裁判で山口地方裁判所宇部支部は19日病院の薬物の管理に問題があったとする夫側の主張を認め市に1億3300万円余りの損害賠償を命じる判決を言い渡しました。

この事件は3年前、当時の小野田市立病院に入院していた瀬川信一さん(53)が看護師だった49歳の元妻に不整脈の治療に使う抗不整脈剤を投与されて脳に重い障害を負ったもので、元妻は殺人未遂などの罪で有罪判決を受け服役しています。

瀬川さんとその家族は病院の薬物の管理体制にも問題があったなどとして山陽小野田市に1億3600万円近い損害賠償を求めていました。

19日の判決で山口地方裁判所宇部支部の平手一男裁判官は「病院の管理はずさんで看護師が薬物を簡単に持ち出せた」などとして原告側の主張を認め、山陽小野田市に1億3300万円余りの支払いを命じました。

山陽小野田市は「判決文を確認して対応を検討したい」とコメントしています。