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「亀田」が大きなニュースだった週

「マスコミ批評」は市民メディアの面白い柱となる可能性

三田 典玄(2007-10-23 00:00)
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「亀田一家」の話題がやはり多い

 やはりオーマイニュースでも特集(ニュース特集・企画:亀田騒動にひと言いわせろ!)も組まれたということもあり、この週はボクシングの亀田一家の話題の記事が多く載ったし、読まれた。

 マスコミでは「悪人一家・亀田」で終始したが、オーマイニュースでは、オーマイニュースらしく、亀田一家擁護の論調もあれば、TBSをはじめとしたマスコミそのものの問題を問うものもあった。私自身も記事を書いたが、やはり内容はマスコミそのものに対する「論」というかたちになった。

 オーマイニュース全体を通して見るとこの亀田一家の報道の問題以外のところは全体的に話題がまとまることはなく、穏やかな(?)記事が多かった。しかしながら、ちょっと面白そうな記事であれば、Yahoo!のパブリックニュースに載ることもあり、そういう記事はやはりそれなりのページビューを稼いだ感じがある。

 そんな中で、遠藤剛記者の「TBSさん、勘弁してください」は、その題名の通り、特に亀田一家を持ち上げたTBSの「蛮行」をよく調べて、かつ試合をよく見ての記事であり、「市民記者」というよりも「市民の視点」が面白いと感じた記事だった。

 ただ、この場合のテレビ中継は「ショー」であり「ジャーナリズム」ではないので、「公平・中立」を言うのは、私はどうかと思ったところでもある。

 今回、私は市民記者編集委員としても、また市民記者としても、この騒動にはどうも「乗せられている」という感じが最初から最後までぬぐえなかった。今回の騒ぎの場合、反則もまた「ショー」のサービスメニューの1つのように思えたからだ。そこで、この騒動に一石を投じるつもりで、「大手マスコミが模倣する『炎上』モデル」を書いたのだが、多くの意見が寄せられ、この記事そのものが炎上しかかった感じがあったが、もちろん、これも狙ってのことではある。やはり「炎上」は「炎上」を呼ぶのかも知れない。

 しかし「マスコミを、それを受ける側の市民の視点から捉えなおす」という「市民記者ならではの試み」は、そろそろおおっぴらな特集として、オーマイニュースが組んでも面白い特集ではないだろうか?

 それこそ、大手マスコミが触りにくいところを、市民記者がつつくのは、面白い記事になる可能性がある。今回の亀田騒ぎをきっかけに、こういった特集・あるいは市民記者のリレー連載はいかがだろうか?

新しい記者と低PV記事の楽しみ

 また、このところ、私も含めたいわゆる「常連」と呼ばれる以外の記者の方々が多く出てきたのはとても喜ばしいことだ。しかし全体的に筆力がまだ追いつかない感じがどうしてもある。やはり市民記者の「書くちから」「取材するちから」「考えるちから」のいっそうのアップグレードが必要だと思う。そしてできれば「見せて惹きつけるちから」を備えた市民記者がほしい、と思う。

 とはいうものの、一方でPVはあまり上がらなくても、しっとりとしたいい感じを出す記事も、オーマイニュースでは大切にしていただきたい、とも思う。「市民メディア」であるからこそ、「市民の普通の日常」を市民自身の視点から捉えた記事は「史的な記録」という意味もあるのだから。

映像ならでは

 TV/Photoの記事も最近よく見る。朴哲鉉記者と軸丸靖子記者の亀井静香氏へのインタビューは面白く見た。インタビューの内容はある意味で、当たり前のことがしっかりと発言されたものではあったけれども、動画を見た後に残るのは、その意見ではなく、亀井さんはいつも自信に満ち溢れた人だなぁ、という感慨だ。小泉政権の大粛清の修羅場を生き延びた政治家の強さが動画から伝わってきた。これは動画ならでは、と思う。

 写真は、やはり「記念写真的」なものが多いけれども、構図を決めるには、やはりそれなりの勉強と修業が必要なのかも知れない。「写真の撮り方」「ビデオの撮り方」の講習は繰りかえし市民記者に対してお願いしたいのだが。

 「報道写真」という範疇であれば、事実そのものを撮る場合は、構図などは構っていられない。かといって、普段の生活でカメラを持って歩いていても「びっくりするような場面」に出くわすことは、市民記者ではまずありえない。

 先日の京橋の火事は、私にとって仕事中に仕事場の近くでおきた非常に珍しい事故だったが、これも仕事の合間では、近くまで寄れず仕舞いだった。しかたなく自分では遠くから1枚撮って、大きな火事があったことをオーマイニュースにメールで連絡をした。

サイトが全体に「重く」なっている

 最近、オーマイニュースを見ていて思うのはなんだかシステムが重くなったな、ということだ。閲覧数が上がっているのであればそれでもよいことではあると思うが、どうもシステムそのものがあれこれ重くなっているように感じる。

 小さな改変もあちこちにあるようだが、この「重さ」をなんとかしないと、この先のページビューに影響が出ることも考えられる。

写真とビデオにもコメント欄が欲しい

 以前は「記事」はひとつだったから、写真の記事でもコメントが多かった。今はコメントがないぶん、安心して投稿できる(?)という面もなくはないけれど、やはり写真にもコメントがほしい、という意見は私の周りでもよく聞く。写真でのコメントは、まずは期間限定で、試行期間を設けてからやる、ということも考えてみてはどうだろうか?

(市民記者編集委員 07年9月-11月)

【編集部注】市民記者編集委員の記事は通常土曜朝掲載ですが、今回は遅れました。申し訳ありませんでした。

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