宗教法人「紀元会」(小諸市)の信者による集団暴行で奥野元子さん(当時63歳)が死亡した事件で、長野地検は16日、傷害致死容疑で逮捕されていた女性信者4人を長野地裁に起訴した。傷害致死罪や犯人隠避罪など、一連の事件で起訴されたのは同日の処分で23人となった。
起訴されたのは▽小諸市柏木の臨時従業員、梁麗蘭(55)▽上田市中央の派遣社員、西入ちづ子(48)▽長野市若穂綿内の会社員、蟹澤あけみ(39)▽小諸市甲の無職、村木美奈子(30)の4容疑者。起訴状によると、9月24日午後11時半から翌午前0時半ごろにかけ、小諸市内の教団施設で、奥野さんに暴行を加え死亡させた。いずれも起訴事実を認めているという。
暴行に加わった動機について、4被告は「加わらなければ、信仰心を示せないと思った」「やらなければ、自分がやられると思った」などと供述しているという。
また地検は16日、傷害致死容疑で逮捕されていた▽長野市丹波島の無職、高木イサ子(60)▽長和町大門の会社員、小林智子(29)▽長和町長久保の無職、浅川さだ江容疑者(57)の3容疑者を処分保留で釈放した。高森高徳次席検事は「事件への関与の度合いが薄い」と説明している。
地検では起訴された23人を数グループに分けて裁判を進める方針。事件を主導したとされる同会幹部、窪田康子被告(49)=傷害致死罪で5日起訴、犯人隠避教唆容疑で再逮捕=については単独で裁判を行うという。
毎日新聞 2007年11月17日