16日午前1時15分ごろ、京都市山科区椥辻(なぎつじ)中在家町の交差点で、バイクで事件現場に向かっていた京都府警山科署の男性巡査部長(44)が突然、男に包丁で切り付けられた。男は別の警察官の帽子も切るなどして逃げた。追跡してきた警部補(41)に襲いかかったため、巡査(25)が「ナイフを捨てろ。捨てんと撃つぞ」と警告後、拳銃1発を足に向けて発砲した。弾は左太ももに命中。署員らが殺人未遂容疑などで現行犯逮捕したが約1時間後に病院で死亡した。
調べでは、この約10分前、現場の北約350メートルにあるコンビニエンスストアで強盗傷害事件が発生。男が大声を上げながら男性客の背中を切った後、店員の顔などを切り、たばこ1箱を奪った。切られた2人は軽傷。巡査部長らはこの店に向かう途中だった。
死亡したのは同区音羽千本町、無職、崔正秀容疑者(42)。府警は、コンビニ強盗も崔容疑者の犯行とみて調べている。同署の福多亘・副署長は「適正な拳銃の使用だと考えている」とコメントした。【熊谷豪】
毎日新聞 2007年11月16日 東京夕刊
11月16日 | 警官発砲:強盗死亡 包丁で襲いかかられ--京都 |