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【芸能】

円谷プロ 映像グループの傘下に 経営放漫すぎたと買収側バッサリ

2007年10月18日 紙面から

 ウルトラマンよりビジネスマンが強かった!?

 映像コンテンツ制作・提供のティー・ワイ・オー(TYO)は17日、東京都港区のグランドプリンスホテル高輪で会見し「ウルトラマン」シリーズの制作で知られる円谷プロダクションの株式の68%を取得し、18日付で傘下に収めると発表した。大胆なリストラをする一方で新たな映画製作やキャラクター権利ビジネスなどを拡充してゆく。

 円谷一夫社長は18日付で退任し、創業者一族は経営から手を引く。

 TYOの吉田博昭社長は円谷プロについて「仕事をしてない人が多すぎる。使われてないオフィスが多すぎる。意味の無い出費が多すぎる、組織ができていない…」「同族経営で家族と企業がごっちゃになり(経営が)行き詰まっていた」とバッサリ。続けて「私は20社くらいM&A(企業買収)してきたが今までで最も改革が楽。だって何をやってもすべて改革になるんだから」と歯に衣(きぬ)着せぬ批判が飛び出した。

 また、「ウルトラマン」シリーズの映像については「CGを増やす」と明言。円谷プロはスタジオにミニチュア都市などを組み立てて怪獣との戦闘場面を撮影する手法が人気だったが「CG合成でもっとリアルな映像がより安価にできる」と合理的な経営に転換することを主張。「(実写の)チャチさが良いというのはオタク。あまりにも少数の異常な愛着にこだわってはいけない」と一部ファンが怒りそうな発言も飛び出した。

 TYOは82年に吉田社長がCM制作会社として設立。映像コンテンツ企業のTYOグループは02年の7社から現在43社まで急成長している。

 円谷プロは1963年に設立。66年以降、「ウルトラマン」シリーズを作ってきたが、制作費が多額になり収益が悪化、経営不振に陥っていた。円谷プロ社長には森島恒行氏が18日に就任予定。

映画「超ウルトラ8兄弟」会見 横浜市長も出演!? ノリノリ全面協力

 〇…本紙既報(17日付)のV6長野博(35)主演の映画「大決戦!超ウルトラ8兄弟」の製作を、舞台となる横浜市の中田宏市長(43)が17日、発表した。この日の同市長の定例会見にウルトラマンのキャラクターが同席。作品をPRした。市内の撮影は来月下旬まで、横浜中華街や大さん橋など人気スポットで行われる。製作の円谷プロ側から出演依頼を受けた中田市長は、まんざらでもなさそうな表情を浮かべ「作品が大ヒットするよう協力していきたい」。

 なお、関係者は円谷プロがTYO傘下になっても同映画は予定通り製作される、と話している。

 

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