現在位置:asahi.com>スポーツ>サッカー>国内・Jリーグ> 記事

我那覇ドーピング問題 仲裁申し立て、Jは同意せず

2007年11月12日21時45分

 J1川崎の我那覇のドーピング規定違反を巡って、前チームドクターの後藤秀隆氏が我那覇と川崎の処分の取り消しを求めて日本スポーツ仲裁機構(JSAA)に仲裁を申し立てた件で、Jリーグは12日、申し立てに合意しないとJSAAに通知した。鬼武健二チェアマンが明らかにした。これで仲裁は不成立となった。

 チェアマンは合意しない理由として、(1)Jリーグと川崎、我那覇の間で解決されている(2)後藤氏は制裁を受けた当事者でないことを挙げた。その上で、申し立て内容がドーピング違反か、違反でないかを問うものだとして、申し立てるなら国際サッカー連盟が妥当との見解を示した。

 後藤氏は同日、「これがJリーグが掲げるフェアプレーの精神か」とコメントを発表。代理人の弁護士は今後の対応について未定とし、「我々は全面取り消しを目指していく」と話した。

 我那覇は4月、体調不良を訴え、後藤氏から静脈注射(点滴)を受けた。Jリーグは5月、ドーピング規定で禁じられた行為として、我那覇に6試合の出場停止処分、川崎に制裁金1000万円を科した。後藤氏は世界反ドーピング機関(WADA)の規定から医師が医療行為として行う静脈注射は違反ではなく、判断は現場の医師に委ねられるとして、5日に仲裁を申し立ててチームドクターを辞任した。

 JSAAによると、仲裁申し立ては我那覇の件を含め過去13件で、不成立は5件目。

ここから広告です
広告終わり

PR情報

このページのトップに戻る