神戸放送局

2007年11月16日 19時18分更新

明石市民病院 分べん休止へ

明石市の中核病院になっている明石市立市民病院が、産婦人科医の不足を理由に来年6月から分べんの受け入れを休止することになりました。

明石市立市民病院の産婦人科は現在、常勤医師3人が24時間体制で分べんを受け入れています。
しかし、このうち1人の医師が来年6月に退職することになり、病院では代わりの医師を探していますが、医師不足などから確保できる見通しが立っていないということです。
このため病院では、残った2人の医師が24時間体制でお産の安全を維持するのは難しいとして来年6月から分べんの受け入れを休止することを決めました。
現在診療中の分べんについては引き続き対応しますが、今後新たな予約は受け付けず、産婦人科の診療を続けるかどうかは状況を見ながら決めるということです。
明石市立市民病院は、明石市の中核病院として比較的難しいケースを含めて年間500人前後の分べんを受け容れています。
病院では、「当面は周囲の病院に負担をかけてしまうが今後は県外の大学の医学部にも依頼するなど医師を確保するために最大限の努力を続けていきたい」と話しています。
このように、産婦人科の医師不足から分べんの受け入れを休止する病院は兵庫県内の各地で相次いでいます。
兵庫県医務課によりますと、分べんを受け入れている県内の病院は5年前には68ありましたが、その後医師不足などを理由に受け入れを休止する病院が相次ぎ去年8月現在で55となっています。
このうち西宮市の市立中央病院は、年間およそ300の分べんを受け入れていましたが医師の確保が出来ず去年の4月以降受け入れを休止し、再開のめどはたっていないということです。
また年間100以上の分べんを受け入れていた三木市の市立三木市民病院も、医師不足からおととしの7月に産科を廃止しています。このため兵庫県は、産婦人科の医師を県職員として採用して地域の病院に派遣したり女性医師の再就職を支援したりする取り組みを去年から始めるなど対策に乗り出しています。