本誌では、インターネットを利用した調査会社クロス・マーケティングの協力を得て、全国の携帯電話を所有する子どもの親400人にインターネット上で意識調査を実施した。
その結果、76.3%の親が携帯電話使用のルールを定めていると答え、多くの親子が問題なく使用しているかに見える。
しかし、その内訳を見ると、97.4%とほぼすべての親が、ルールを口頭で決めただけで書面にはしておらず、さらに、35.1%の子どもがルールを破ったことがあると答えている。なかでも使い過ぎによる高額な料金請求の問題が75.7%と突出している。
さらに、携帯電話会社が用意している、GPSによる位置情報確認サービスなどの安全・安心機能を利用していると答えたのはわずか10.5%。同じく、一定の料金を超えると利用できなくなる料金制限や、有害なサイトにアクセスできなくするなどの各種制限機能の利用も12%にとどまっている。
つまり、年々、子どもの携帯電話所有は増加し、便利さや防犯機能と、危険性の両面を親は認識しつつも、今のところうまく活用できていない、ということがいえる。
ルールをきちんと決めず、料金制限などの機能も利用せず、子どもに携帯電話を持たせることがいいわけがない。購入を決める前に、次章以降を参考にしてほしい。 |