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「触られない位置からお茶出す」都築学園本部がわいせつ防衛策指示

 学校法人グループ・都築総合学園(本部・福岡市)の総長、都築泰寿容疑者(71)による強制わいせつ事件が起きた第一福祉大(福岡県太宰府市)で、女性職員たちが都築容疑者のわいせつ行為について度々上司に相談し、大学側が被害状況を学園本部に報告していたことがわかった。

 学園は15日の記者会見で、混乱回避を理由に都築容疑者の退任を発表したが、わいせつ行為については「事実関係を把握していない」と説明した。

 調べによると、大学側は都築容疑者の逮捕容疑で被害を受けた女性職員(23)らから「総長に体を触られる」などの相談が何度も寄せられたため、学園本部に内容を報告。学園本部は「総長にお茶を出す役割は、男性か年配の女性に」などと指示するだけで、抜本的な対策は取っていなかった。

 同大は、女性職員には「総長にお茶を出す時は2人1組で」「湯飲みは体が触られない位置から机上に置いて」などの自衛策を取るよう注意していたという。

 しかし、都築容疑者の行為はやまず、逮捕容疑の被害女性ら複数の職員は今年9月、連名でわいせつ行為やセクハラの具体的内容を記した抗議文書を学園側に提出していた。

 一方、学園は15日、緊急理事会を開き、都築容疑者が総長を退任し、妻の仁子(きみこ)副総長(61)が同日付で後任の総長に就くことを決めた。仁子新総長は理事会後の同日午後、第一薬科大(福岡市南区玉川町)で記者会見し、都築容疑者が第一福祉大学長、学校法人都築学園(同)理事長なども退任することを明かした。

 仁子新総長は逮捕容疑について「事実関係は掌握していないが、潔白であれば証明し、罪があれば認めておわびしてほしい」と発言。学内で繰り返されていたとされるわいせつ行為に関しては「だれがしたかは分からないが、学内でセクハラのうわさは小耳に挟んだことはある。事実関係を究明していきたい」と述べた。

 グループ傘下の各大学では同日、非公開で事件に関する説明会を開催。大学側は「(事件が)事実とすれば、非常に遺憾。安心して学べる大学作りにまい進したい」と釈明したという。第一薬科大1年の女子学生(19)は「『学長と2人になるとやばい』という話は以前から聞いていた。女性として許せない」と憤慨していた。



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