2007年11月15日 18時45分更新
福岡県筑前町で中学2年生の男子生徒がいじめを苦に自殺した問題で、法務局が調査内容のほとんどを開示しなかったことに対して両親は「子どもに何が起きたのか遺族に知らされないのはおかしい」などとして、近く不服申し立てを行うことになりました。
去年10月、福岡県筑前町の中学2年生、森啓祐君がいじめを苦に自殺した問題で、福岡法務局は独自に調査した結果、1年生の時の担任教師の言動が人権侵害にあたるなどとして、この教師と当時の校長に反省や再発防止を求める文書を送りました。
森君の両親が行政機関個人情報保護法に基づいて調査結果の開示を求めたのに対し法務局は13日、学校関係者から事情を聞き取った内容などについて、報告書のほとんどを黒く塗りつぶした状態で両親に提供しました。
これに対して、両親は法務局が「調査に支障を及ぼすおそれがある」という理由で調査内容のほとんどを開示しないのは遺族の知る権利を侵害するものだとして近く不服申し立てを行うことを決めました。母親の美加さんは「子どもに何が起きたのか遺族に知らされないのはおかしい。今後のいじめ対策につなげていくためにもすべての調査内容を開示するよう求めたい」と話しています。