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特集/「助産師に寄せられる期待と課題」
医療行為の伴わない正常出産だけを行う助産院は、家庭的な雰囲気でお産ができることが魅力です。助産師の青柳裕子さん(45)は、8年間の病院勤務を経て「もっと妊婦に寄り添ったお産がしたい」と、10年前、奈良市内に助産院を開業しました。助産院は全国に260ヶ所あります。いま、その多くが「廃業」の危機にさらされています。

その理由は、ことし4月に施行された改正医療法。医療行為のできない開業助産師に対し、出産時の異常に備えて、救急搬送を受け入れる産婦人科医師と病院を確保することを義務付けています。しかし産婦人科医師が減少する中で、助産師個人の力で提携先を見つけるのは簡単ではありません。あるNPOの調査では、全体の3割に近い助産院が、来年3月までに、連携する医師や病院を確保することが「困難」と答えました。多くの産科医が嘱託業務を受け入れない背景には、これ以上の負担を増やして欲しくないという現場の声が大きいと現役の産科医師は指摘します。

こうしたなか、医師と助産師がうまく役割分担している病院もあります。神戸市内の「佐野病院」。産婦人科とは別に「助産科」を作ることによって、正常出産を助産師が担い、緊急時のみ病院内にいる産科医が対応します。このため救急搬送の心配もいりません。青柳さんは、こうした連携の実現のために、もっと医師と歩み寄りたいと話します。妊婦にとって安全で安心なお産、その実現にはお産をサポートする側にも「支えあう」という意識が求められています。
2007年11月14日放送

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