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意識不明の少女 修学旅行に
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福島県の須賀川市立第一中学校で平成15年、柔道部の練習中に頭を強打し意識不明が続く少女(17)が14日、現在在学する県立郡山養護学校(同県郡山市)の修学旅行のため同級生と一緒に福島空港から大阪に出発した。
少女は中学1年の時に起きたこの事故で退院後も自宅療養が続いており飛行機は人生初めての経験。中学の修学旅行は参加できなかったため、母親は「同世代と一緒に、修学旅行という楽しい雰囲気を感じてほしい」と話している。
両親らによると、修学旅行は2泊3日で同級生十数人と教員、保護者ら計約35人が参加。少女にはヘルパーの資格を持つ母親のほか介助者2人が同行する。通天閣や水族館、米映画テーマパーク、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンを回る予定で、母親は「娘のそばで旅行の話をするとまぶたが動く反応があり、本人も喜んでいるのではないか」としている。
父母と学校は1年以上前から参加に向けた打ち合わせをしてきたほか、空港とも搭乗方法をシミュレーションしてきた。航空会社も協力し、機内で席に座るのが難しい少女のために簡易ベッドを用意した。
養護学校は「容体など、条件によっては、修学旅行に参加できない生徒もいる。今回はさまざまな協力や努力が実って良かった」と話している。