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筑前いじめ自殺:情報を黒塗り開示 福岡法務局対応に遺族怒り

福岡法務局から開示された黒塗りの書類を手にする(左から)森順二、美加さん夫妻=福岡市中央区で13日午後、飯ケ浜誠司撮影
福岡法務局から開示された黒塗りの書類を手にする(左から)森順二、美加さん夫妻=福岡市中央区で13日午後、飯ケ浜誠司撮影

 福岡県筑前町で昨年10月、中学2年の森啓祐君(当時13歳)がいじめを苦に自殺した問題で、人権侵害認定した福岡法務局(福岡市)が13日、遺族の請求に対し、調査記録を一部開示した。しかし、両親への聴取内容と新聞記事などの資料以外は黒塗りで「99%非開示」(遺族代理人の田中謙二弁護士)の内容。会見した遺族は「遺族なのに何も分からない」と法務局の姿勢を批判。不服申し立てや処分取り消しを求める行政訴訟などで全面開示を求めていく。

 開示されたのはA4で約440枚。ページ数まで黒塗りで、どんな資料かもまったく分からない内容だった。法務局は「公開すると関係者が意見を述べることにちゅうちょする恐れもある」と理由を説明している。

 少年審判では被害者への配慮から、01年の少年法改正で事件記録の閲覧・複写などが認められるようになり、両親も記録の写しを受け取っている。父順二さん(41)は「同じ国の機関としてもっと(情報を)出してほしい」と話し、母美加さん(37)は「(少年審判では分からなかった)教師の視点から学校で何が起きたのか知りたかった」と残念がった。

 法務局は今年5月、森君への人権侵害があったとして、当時の校長や1年時の担任に対して反省を促す「説示」措置などを行い、遺族が9月、調査内容を公開するよう情報開示請求していた。【高橋咲子】

 2007年11月14日

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