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今年2月のキャンプで投げる多田野数人
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日本ハムが19日の大学・社会人ドラフトで今季アスレチックス傘下3Aサクラメントでプレーした多田野数人投手(27)を指名する方針を固めた。“松坂世代”でもある多田野は立大卒業後にインディアンスとマイナー契約して渡米。04年にはメジャー初先発初勝利を挙げている右腕だ。リーグ連覇を果たした日本ハムだが、来季に向けて先発投手補強は必須。逆輸入腕獲得で黄金期を築き上げる。
さらなる飛躍へ補強は怠らない。来季3連覇を狙う日本ハムが逆輸入腕の獲得を決めた。
今季のチームはダルビッシュ、グリン、武田勝の3本柱は活躍したが、4番手以降の投手が固定できずに中継ぎ、抑えへの負担は大きかった。当然、今ドラフトは即戦力投手の獲得が絶対条件で、球団関係者も「とにかく先発が欲しい」。ただし、1巡目で指名を予定している愛知工大・長谷部康平(22)は競合必至。大体大・村田透(22=大体大浪商)ら上位候補もすべて投手を予定していたが、ここにきてサプライズ指名が急浮上した。
多田野は最速153キロの直球に加え、2種類のスライダー、フォークなどを操る本格派右腕だ。今季は主に3Aで中継ぎ、先発として優勝に貢献。3Aチャンピオンシップでは優勝決定試合の際に勝利投手にも輝いた。
日本でのプロ経験こそないが、立大時代は東京六大学リーグ通算20勝。卒業後にインディアンスとマイナー契約すると、04年にメジャー初先発初勝利を挙げるなど実績はある。球団では多田野が渡米後も徹底マークを続け、今夏も山田アマスカウト・シニアディレクターが渡米して多田野の投球をチェック済みだ。
今オフ、アスレチックスが保有権を解除。他球団との交渉が可能になると、日本ハムが真っ先に獲得へ名乗りを上げた。多田野側は来季について日米問わず柔軟な姿勢を示しており、日本球界復帰に向けて障害は全くない。
球団では野球協約により、ドラフト1週間前のこの日、多田野指名の可能性をコミッショナー事務局に文書で通知した。
“松坂世代”を代表する右腕が、来季は北の大地で新たなスタートを切る。
◆多田野 数人(ただの・かずひと)1980年(昭55)4月25日、東京都生まれの27歳。八千代松陰3年夏に甲子園出場。立大では大学通算20勝。歴代7位タイの通算334奪三振をマークした。03年にインディアンスとマイナー契約し、04年4月27日のホワイトソックス戦でメジャーデビュー。同年7月2日のレッズ戦で初先発初勝利を挙げた。06年にアスレチックス移籍。メジャー通算は15試合で1勝1敗、防御率4・47。1メートル83、82キロ、右投げ右打ち。
▽野球協約第135条の3(外国のプロ野球選手)新人選手であって外国のプロ野球組織に属する選手、または過去に属したことのある選手は、毎年選択会議の7日前までにいずれかの球団が選択の対象選手とする旨をコミッショナーに文書で通知し、コミッショナーがその選手が選択できる選手であることをそのつど全球団へ通告しなければ、いずれの球団もその選手を選択することはできない。
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