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【沖縄集団自決訴訟の詳報(3)】赤松さん「タブーのような状態」 (2/3ページ)
このニュースのトピックス:副作用
原「最近まで忘れていたのはどうしてか」
赤松さん「曽野綾子さんの『ある神話の背景』が無実を十分に証明してくれたので、安心できたのだと思う」
原「『ある神話の風景』は、どういう経緯で読んだのか」
赤松さん「友達が教えてくれた。無実がはっきり証明され、信頼を取り戻せた」
原「集団自決を命じたと書いた本はどうなると思ったか」
赤松さん「間違った書物は削除、もしくは訂正になると思っていた」
原「大江氏の『沖縄ノート』の引用を見て、どう思ったか」
赤松さん「大江さんは直接取材したこともなく、渡嘉敷島に行ったこともない。それなのに兄の心の中に入り込んだ記述をしていた。人の心に立ち入って、まるではらわたを火の棒でかき回すかのようだと憤りを感じた」
《大江氏が身を乗り出すようにして赤松さんの話を聞く》
原「誹謗(ひぼう)中傷の度合いが強いか」
赤松さん「はい」
原「訴訟を起こしたきっかけは」
赤松さん「3年前にある人から話があり、とっくの昔に解決したと思っていたのに『鉄の暴風』も『沖縄ノート』も店頭に並んでいると聞かされたから」
原「実際に『沖縄ノート』を読んでどう思ったか」
赤松さん「難しい本なので飛ばし読みしたが、兄が誹謗中傷されているのはよく分かった」
原「悔しい思いをしたか」
赤松さん「はい。沖縄で極悪人と面罵(めんば)されたのですから。兄は自決命令を出していないと無実を訴える手記を出していたが、ペンも凶器になるということだ。兄は手記の中で、『沖縄ノート』の資料の質を問い、証人を示すのがジャーナリストの最低限の良心と問うていた」
《原告側代理人の質問が終了》