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【沖縄集団自決訴訟の詳報(5)完】大江氏「責任をとるとはどういうことなのか」 (1/3ページ)
このニュースのトピックス:沖縄集団自決
《5分の休憩をはさんで午後2時55分、審理再開。原告側代理人が質問を始めた》
原告側代理人(以下「原」)「集団自決の中止を命令できる立場にあったとすれば、赤松さんはどの場面で中止命令を出せたと考えているのか」
大江氏「『米軍が上陸してくる際に、軍隊のそばに島民を集めるように命令した』といくつもの書籍が示している。それは、もっとも危険な場所に島民を集めることだ。島民が自由に逃げて捕虜になる、という選択肢を与えられたはずだ」
原「島民はどこに逃げられたというのか」
大江氏「実際に助かった人がいるではないか」
原「それは無目的に逃げた結果、助かっただけではないか」
大江氏「逃げた場所は、そんなに珍しい場所ではない」
原「集団自決を止めるべきだったのはいつの時点か」
大江氏「『そばに来るな。どこかに逃げろ』と言えばよかった」
原「集団自決は予見できるものなのか」
大江氏「手榴(しゅりゅう)弾を手渡したときに(予見)できたはずだ。当日も20発渡している」
原「赤松さんは集団自決について『まったく知らなかった』と述べているが」
大江氏「事実ではないと思う」
原「その根拠は」
大江氏「現場にいた人の証言として、『軍のすぐ近くで手榴弾により自殺したり、棒で殴り殺したりしたが、死にきれなかったため軍隊のところに来た』というのがある。こんなことがあって、どうして集団自決が起こっていたと気づかなかったのか」
原「(沖縄タイムス社社長だった上地一史の)『沖縄戦史』を引用しているが、軍の命令は事実だと考えているのか」
大江氏「事実と考えている」