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【沖縄集団自決訴訟の詳報(1)】梅沢さん「とんでもないこと言うな」と拒絶 (1/4ページ)
沖縄の集団自決訴訟で、9日、大阪地裁で行われた本人尋問の主なやりとりは次の通り。
《午前10時半過ぎに開廷。冒頭、座間味島の守備隊長だった梅沢裕さん(90)と、渡嘉敷島の守備隊長だった故赤松嘉次さんの弟の秀一さん(74)の原告2人が並んで宣誓。午前中は梅沢さんに対する本人尋問が行われた》
原告側代理人(以下「原」)「経歴を確認します。陸軍士官学校卒業後、従軍したのか」
梅沢さん「はい」
原「所属していた海上挺身(ていしん)隊第1戦隊の任務は、敵船を撃沈することか」
梅沢さん「はい」
原「当時はどんな装備だったか」
梅沢さん「短機関銃と拳銃(けんじゅう)、軍刀。それから手榴(しゅりゅう)弾もあった」
原「この装備で陸上戦は戦えるのか」
梅沢さん「戦えない」
原「陸上戦は予定していたのか」
梅沢さん「いいえ」
原「なぜ予定していなかったのか」
梅沢さん「こんな小さな島には飛行場もできない。敵が上がってくることはないと思っていた」
原「どこに上陸してくると思っていたのか」
梅沢さん「沖縄本島だと思っていた」
原「昭和20年の3月23日から空爆が始まり、手榴弾を住民に配ることを許可したのか」
梅沢さん「していない」
原「(米軍上陸前日の)3月25日夜、第1戦隊の本部に来た村の幹部は誰だったか」
梅沢さん「村の助役と収入役、小学校の校長、議員、それに女子青年団長の5人だった」
原「5人はどんな話をしにきたのか」
梅沢さん「『米軍が上陸してきたら、米兵の残虐性をたいへん心配している。老幼婦女子は死んでくれ、戦える者は軍に協力してくれ、といわれている』と言っていた」
原「誰から言われているという話だったのか」
梅沢さん「行政から。それで、一気に殺してくれ、そうでなければ手榴弾をくれ、という話だった」