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夫と長女を犯人隠避で追起訴 宗教法人の暴行事件

11月8日(木)

 小諸市の宗教法人「紀元会」施設内で9月下旬、同会員ですし店経営奥野元子さん=当時(63)=が会員の集団暴行で死亡したとされる事件で、長野地検は7日、警察にうそをついてすし店内での家族の犯行に偽装したとして、奥野さんの夫和宏(35)と長女森久里子(37)の両被告=傷害致死罪で起訴=を犯人隠避罪で追起訴した。

 起訴状などによると、両被告は、9月24日夜からの集団暴行でぐったりとした奥野さんを施設内から同市内の病院に運んだ後の同25日未明、小諸署員に対し、両被告を含む同居家族4人がすし店内で奥野さんに集団暴行した−とうそをついた。

 地検によると、ともに起訴事実を認め「会に迷惑を掛けたくなかった」などと話しているという。

 小諸署の捜査本部は、和宏被告を犯人隠避教唆容疑で10月17日に再逮捕し、森久里子被告を犯人隠避容疑で今月5日に追送致。和宏被告に家族の犯行に偽装するようそそのかしたとして同日、窪田康子被告(49)=傷害致死罪で起訴=を犯人隠避教唆容疑で再逮捕した。

 一方、地検は7日、奥野さんの二女森美智子(26)と夫の池勇治(30)の両被告=ともに犯人隠避罪で起訴済み=の傷害致死容疑について、奥野さんに暴行した事実はなかったとして「嫌疑なし」で不起訴処分とした。