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7日深夜に『今の自分』と題した一文をアップしたいっ平は、「父三平に対してあんなの大した芸ではないと言う人が現れはじめました」として、「なら、テメーは何なんだと怒りを感じます」と、はらわたが煮えくり返っているのを包み隠さずぶつけている。
いっ平は10月31日に都内で会見を開いて「三平襲名」を発表した。これを、新聞・雑誌ではおおむね好意的に報じたが、一部では辛口評もあった。たとえば、6日付の朝日新聞文化面では≪飛躍を期待こそすれ、否定する必要もない≫とした上で、≪亡き名人上手らへの畏れをなくし、自己を律する節度の堰が切れてしまった、とも見える≫などと、最近の襲名ラッシュに疑問を向ける論調はある。
ただ、こうしたマスコミの声には謙虚な姿勢で、「努力するのみです。自分としては僕自身との戦いでもあります」と精進を誓っている。
いっ平の怒りの矛先は、どうやらやっかみが渦巻く同業者や関係者に向けられているようだ。
中堅の真打ち落語家が打ち明ける。「いまの落語界は“格差社会”だというジョークがある。二代目木久蔵やいっ平のようにオヤジが有名だと襲名披露もスムーズに進むが、私らのような雑草育ちの噺家には、なかなかチャンスが回ってこない。三平さんの中傷は、そんな連中がやっかみ半分で流したんでしょ」。
いっ平は父への悪口に、「それだけはなにがなんでも違うと奮起しています」と芸の糧にする覚悟を綴っている。口さがない連中は高座で見返すしかない。