社会保障を充実させることは、国の社会的使命であることが日本国憲法にも規定されています。国が果たすべき責任を放棄し、お金の有無で健康や生命が左右されるようなことがあってはなりません。
医療は、教育などと同様に「社会的共通資本」であるという考え方を私たちは持っています。
医療が、国民の生命や健康をより高いレベルで守るという公共的使命を強く持つものだからこそ、すべての国民が公平・平等により良い医療を受けられる環境でなければなりません。
健康保険の範囲内の医療では満足できず、さらにお金を払って、もっと違う医療を受けたいというひとは確かにいるかもしれません。しかし、「より良い医療を受けたい」という願いは、「同じ思いを持つほかのひとにも、同様により良い医療が提供されるべきだ」という考えを持つべきです。
混合診療の問題を語るときには、「自分だけが満足したい」という発想ではなく、常に「社会としてどうあるべきか」という視点を持たなければならないと考えます。
混合診療は、このような考え方に真っ向から対立するものだからこそ、私たちは強く反対するのです。
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