2日に創刊した新月刊マンガ誌「ジャンプスクエア」(集英社、毎月4日発売)の売れ行きが好調だ。月刊誌としては異例の50万部発行ながら、発売数日で東京都内の大型書店やマンガ専門書店などで完売が相次ぎ、書店では「予想以上の反応」と対応に追われている。
「ジャンプスクエア」は、6月に休刊した「月刊少年ジャンプ」に代わる新たな月刊マンガ誌として登場。創刊号は、「るろうに剣心」の和月伸宏さんの新連載「エンバーミング」を巻頭カラーで掲載。「べしゃり暮らし」の森田まさのりさん原作、「デスノート」の小畑健さん作画の読み切り「HELLO BABY」や、「花より男子」の神尾葉子さんの少年誌デビュー作となる女子高生プロレスラーを描いた青春コメディー「まつりスペシャル」など話題作を収録している。
また、藤子不二雄Aさんが趣味のゴルフとお酒などをテーマにしたエッセーマンガ「PARマンの情熱的な日々」や、ライトノベル「紅」(片山憲太郎作、山本ヤマト画)やアニメ「ドラゴノーツ」、ゲーム「テイルズ」シリーズのマンガ版などメディアミックス作品も多く、「月刊少年ジャンプ」よりもやや大人向けのラインアップとなっている。
東京・秋葉原のアニメショップ「アニメイト」秋葉原本店では、創刊日にエコバッグや下敷きなどの特典グッズをプレゼントする店頭キャンペーンを展開してほぼ完売。マンガ専門店「まんが王八王子店」や東京・池袋のジュンク堂書店などでも完売し、読者の問い合わせが相次いでいるため、追加注文などで対応しているという。
アニメイト秋葉原本店の上野真太郎店長は「最近の少年ジャンプを支えていると言われている女性読者が多く、秋葉原によく足を運ぶ女性にマッチした」と分析。まんが王八王子店の日吉雄さんは「創刊日の夜からサラリーマン層の購入が目立つ。かつてのジャンプ読者に人気の和月さんらが連載しているので、読者が戻ってきたのでは」と話している。【渡辺圭】
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