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落雷失明損賠訴訟:「最高裁判決、支援のおかげ」−−北村光寿さんの母 /高知
◇報告会で感謝の言葉 元土佐高サッカー部員の落雷損害賠償訴訟を支援する「北村裁判を支援する会」(徳平時会長)が27日、裁判報告集会をこうち男女共同参画センター「ソーレ」(高知市旭町3)で開いた。昨年3月に最高裁で差し戻し判決を受けてから初めての集会で、原告の北村光寿さん(26)の母親が支援者らに感謝の言葉を述べた。 土佐高のサッカー部員だった北村さんは高校1年だった96年8月、大阪府高槻市での試合中、落雷を受け、両目の失明や言語障害、四肢不全などの重度の障害を負った。学校や大会主催者などを相手取り、約3億円の損害賠償を求めた訴訟では、1、2審とも請求を棄却されたが、昨年3月13日の最高裁判決では原告側の主張が認められ、落雷事故は「予見可能」として審理を高松高裁に差し戻した。 冒頭、北村さんの母・みずほさん(54)は「皆さんの支援のおかげで最高裁で良い判決が出た。光寿は前へ進む一歩を踏み出してくれている」と声を詰まらせながら涙ながらにあいさつ。その後、原告弁護団の清水洋弁護士と山口剛史弁護士が「落雷は予見できたとした上で、回避までできたのかなどを審議してきた」とこれまで5回開かれた高松高裁での差し戻し審での経過を報告。「次回からは審議してきたことを立証していく」と説明した。 7月4日午後1時半から開かれる6回目では雷研究の第一人者の河崎善一郎・阪大大学院教授が事故を回避できたことを証言する。来年1月には結審する予定。【近藤諭】 [毎日新聞 2007年5月28日] |