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「賠償、賃金支払いを」 原告、三菱重工へ申し入れ '07/11/2

 最高裁で一日、被爆者訴訟として初の国家賠償が確定した韓国人元徴用工の原告らが二日午前、東京都港区の三菱重工業本社を訪れ、強制連行や強制労働による賠償や未払い賃金の支払いをあらためて求めた。

 原告らは、同社渉外担当者らと午前九時半から面会。「会社のために一生懸命働いたのに、賃金未払いのままでいることが一番納得できない」と訴えた。同社側は、対応を検討して回答することを約束したという。

 原告は一九四四年、広島市にあった旧三菱重工の工場に強制的に連行され、翌年八月被爆。その後、帰国したことで被爆者への手当を受けられずに放置されたとして、九五年から九六年にかけ国家賠償を求め提訴した。

 一方、旧三菱重工は清算会社に吸収合併されたため、原告側は現在の三菱重工などに対し「過酷な労働を強いられたのに賃金も支払われていない」として賠償するよう訴えてきた。

 最高裁は一日の判決で国の賠償責任を認定。しかし三菱側への請求については時効などを理由に退けた二審判決を支持、敗訴が確定した。

【写真説明】遺影を手に三菱重工本社に入る韓国人元徴用工被爆者訴訟の原告ら(2日午前9時40分)




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