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紀元会集団暴行:核心部は「調査中」 事件への組織的関与否定--会見 /長野

 「我々は新興宗教ではない。真実の報道をお願いしたい」--。小諸市のすし店経営、奧野元子さん(当時63歳)が宗教法人「紀元会」の施設で信者から暴行を受け、死亡した事件で、同会が21日、会見を開いた。同会代表役員の舟橋元博氏らは報道陣の質問に一つ一つ丁寧に答えた。しかし記者団からの事件の核心部分についての質問には、「会の内部で調査中です」と繰り返すにとどまった。また暴行事件に対する会の組織的関与を明確に否定した。

 会見の冒頭、スーツ姿の舟橋氏らは、「一部の人たちの不祥事で奧野さんが亡くなったことに心より哀悼の意を表明します」と謝罪したうえ、事件が起きた先月25日の様子を説明し始めた。

 同会によると、大和紀元会館で行われた勉強会終了後に約50人が居残り、神社の雑務について話し合いをしていると、奧野さんの夫、長女、二女夫婦の4人の間でもめ事が起きた。その後、奧野さんが呼び出され、家族で言い争いが始まり、他の信者を交えた集団暴行に発展したという。詳しい原因については「把握していない」とした。

 舟橋氏は「暴力が常習的にあったのではないか」との質問に対し、「それはない」と明確に否定した。暴行を指示したとされる幹部の窪田康子容疑者(49)については、「(窪田容疑者は幹部ではなく)一般会員。奧野さんと親しい部分もあった」と話した。窪田容疑者の夫で責任役員の窪田圭強氏は「(窪田容疑者を)信じている」と話した。

 紀元会については、「大和神社を支援する組織」と説明。「教祖」とされる創設者の娘については「総裁代行を務めている人物」と話した。

 「会に対する誤解を解きたい」との理由で開いた会見には、舟橋氏ら会関係者と弁護士の4人が出席。時折身ぶり手ぶりを交えながら、真剣な表情で質問に答え、「会員を信者と呼ばないでほしい。カルトと思われてしまう」と涙を浮かべる場面もあった。今後、必要に応じて会見を開く用意があることも明かした。

毎日新聞 2007年10月22日

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