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みんなのニュース:「妊娠中」旅行プラン続々! 「デキ婚」増加も背景

 「出産日までは安静に」というのは今や昔? 妊娠中も旅行を楽しみたいという人が増えている。新婚旅行を楽しむカップルに「できちゃった結婚」が増加したことも背景にあるといい、大手旅行代理店では特化商品や結婚式と組み合わせたプランなどを打ち出し、妊娠女性の旅をサポートしている。

 大手旅行代理店のJTBによると、同社のプランを使って沖縄でリゾートウェディングを挙げる6000カップルのうち、2~3割が「妊娠中」だったという。リゾート地での結婚式関連商品を扱う同社の「ウェディングプラザ南青山」(東京都港区)でも、「妊娠中だが新婚旅行を楽しみたい」との相談も多く、同社ではリゾートウェディング商品にはオプションとして「マタニティープラン」を用意している。「ウェディングプラザ南青山」の中心利用層は30代半ば~40代初め。働いている女性が多く、経済的にも余裕があり、「産まれる前に式を挙げたいが、海外は不安。結婚式はこだわりのあるスタイルでしたい」などの理由で、リゾート地・沖縄が選ばれているという。

 また近畿日本ツーリスト(KNT)では9月15日から草津温泉(群馬県)や宝塚温泉(兵庫県)行きなどの「マタニティープラン」販売を開始した。販売開始から40分後には1件の予約が成立、10月10日までに約60件の申し込みがあり、同社は手応えを感じているという。商品を企画した佃亮子さん(37)は、自らも妊娠中に旅行を楽しみ、その経験をもとにプランを練り上げた。塩分を控えめにするなど妊婦専用の食事、大浴場でころんだりしないよう専用の貸し切り風呂を用意、宿泊施設に最寄りの病院があるなどに重点を置いた。特に急を要する事態になった場合、宿泊先から病院まですみやかに搬送してもらえる体制は確保している。

 こうした妊娠中の旅行について産婦人科医の堀口貞夫、雅子夫妻は「油断は禁物、何事も行動は八分目」と忠告する。さらに妊娠20週目から36週目の「安定期」についても、堀口夫妻によると「ないものと考えた方がいい」と語る。「安定期」という言葉が持つ安心感から、つい旅先でもはしゃいでしまい、不測の事態を招くことも考えられるからだ。

 具体的に注意すべきをいくつか挙げてもらった。妊娠中はホルモンの分泌が多く、血が固まりやすくなっているので、長時間の移動中はエコノミー症候群には留意する。車の急停車などちょっとした反動にも注意する。

 また温泉地では、注意書きに「妊娠中の女性は入浴を避けましょう」と書かれていることも多いが、これは主に滑るなど浴場での事故を心配していことで、温泉の成分がよくないということではないという。ただし、何度も入って立ちくらみを起こさないよう、入浴もほどほどに。妊娠中は皮膚が過敏になるケースもあるので、泉質は単純泉を選ぶと無難だ。さらに妊娠中は体を動かすと、子宮の収縮が起こりやすくなるので、おなかの張りを感じたら横になるなど安静にする。「まずは自分の体を普段から観察して、知っておくことが大切」と堀口夫妻。おなかの張りの回数など、いつもと体調が違うと感じたら、旅行を中止する勇気も必要だ。【江刺弘子】

 2007年10月23日

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