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コリア国際学園が大阪に来春開校 大学進学にも注力 (2/2ページ)
■在日オールスター
生徒用の制服はすでに完成し、推薦入試の受け付けもスタート。来月10日には校舎の着工式を迎える。大阪や東京、京都などで開催した説明会やシンポジウムには延べ約700人が参加するなど関心が高まっている。
その要因の1つが、KISの役員に名を連ねる著名人たちの存在だ。姜さんをはじめ、作家の梁石日さんや詩人の金時鐘さんら在日の“スター”が勢ぞろいし、日本人からもイラストレーターの黒田征太郎さんや、「ゆとり教育」の旗振り役を務めた元文部官僚で現在、京都造形芸術大学教授の寺脇研さんらが加わる。
特別授業などではこうした人々が教壇に立つこともあるといい、大阪での説明会に参加していた保護者は「姜さんの考えには以前から共感していたし、梁さんの作品も好き。安心して子供を任せられる」と話す。
朝鮮学校や中華学校などと同じ「各種学校」として年内に認可申請するが、初年度は間に合わないため、NPO法人が運営する形となる。
■エリート教育?
授業は1日7時限で、土曜日も実施。夏休みや冬休みも短めで、年間の授業時間数は日本の公立学校の約1・3倍を確保する。狙いは国内外の大学への「現役合格」だ。
特に力を入れるのが語学で、英語は6年間を通して週に12時間学習。韓国語は初心者でも対応できるよう中学1年次に集中的に学び、卒業時には「自分の主張を語れるレベル」にまでもっていく。受験教科の指導などでは大手進学塾との連携も図るという。
こうしたカリキュラムには「コリア版エリート養成校」と批判する声もあるが、姜さんは「実践的な学力をつける試みであり、勝ち組のための学校にするつもりはない」と指摘。
「既存の団体などにKISに反発する動きがあるのは承知しているが、『こういう学校をつくりたい』『ここで学びたい』という人の存在や思いまでは否定できない」と強調し、「KISの社会的評価は、どういう学生が巣立っていくかで決まる。3年後、6年後が勝負」と話している。