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どうぶつ病院診療日記

一言メッセージ：普段はなかなか分からない、動物病院の診察風景や、獣医さんが思ってることなど。オリジナルの「猫の十戒」もどうぞ。

動物医療、ちょっとした話

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ウサギの保定

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動物病院で動物に対して何か処置をするときはしばしば、
動物が暴れないよう、動物の体を保定してもらう事になります。
飼い主さんに持ってもらう事もありますし、
スタッフがお預かりして保定する事もあります。

動物を保定する時は、動物が怪我をしないよう、
スタッフが怪我をしないよう、気をつけないといけないところですが、
その中でも、ウサギの保定をするときは、
一番気をつけないといけません。

その理由は、「脊椎骨折」を起こさないよう気をつけないといけない、
ということです。

ウサギの脚力はとても強力ですが、
それに引き換え、骨はとても細くて脆い構造をしています。
そのため、頭と腰を無理に台に押さえつけていると、
びょんとはねようとしたときに、力が腰骨にかかり、
ぼきっと腰の骨が折れてしまう可能性があります。

僕の病院では幸いにして起きていませんが、
「保定時のウサギの腰椎骨折」は、本にはよく載っています。
病院で保定しているときにばきっと折れてしまったら悲惨です。

ウサギを上から押さえつける事は、骨折につながる持ち方です。
ウサギを持つときは、おしりと胸を持ち、
保定者の胸に押し付けるように持たないといけません。

ウサギは持っている途中で突然暴れ、下に落ちそうになる事もあります。
特に知らない人に持たれていると、ストレスを感じてしまう事もあります。
また、現実的な問題として、
スタッフが持っていて骨折したり、下に落としたりしてしまうと、
とてもまずい事になってしまいます。

従って、ウサギを保定するときには、
なるべく飼い主さんに持ってもらうようにしています。

ウサギは、ストレスに弱く、骨折しやすく、
急変する事も多いので、病院側も重々注意しておかないと、
しばしば事故が起き、トラブルになる事があります。

あんまり嫌がるウサギを無理に押さえつける事は、
それだけで大きなストレスをかけてしまいますので、
あまり嫌そうであれば、無理な処置はしないように気をつけなければいけません。
ウサギの診察には、気の抜けない事がたくさんです。

※動物と飼い主さんの設定と描写には、修正を加えています。
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　転載、リンクはフリーとさせていただきます。

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コメント（13）

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うちが行ってる病院の先生に「ウサギも診るんですか？」って聞いたら、「診ないことはないけど、専門外だからウサギ専門のとこに行った方がいいよ」って回答でした。今この記事を読んでその意味がわかりましたよ。ウサギがデリケートな動物なのは知ってましたけど、こういう事も含めデリケートなんですね。勉強になりました。