大阪市の犬の保護団体「アーク・エンジェルズ」が高島市今津町酒波に病歴のある多数の犬を持ち込もうとしている問題で、住民側と団体の3回目の話し合いが21日夜、酒波区の集会所で開かれた。両者は今後も話し合いを継続し、住民の理解が得られた後に犬を搬入することを確認した。
地元住民らでつくる進出反対期成同盟役員ら約15人と、同団体の林俊彦代表ら2人が出席した。
住民らは飼育予定数や鳴き声による騒音対策などを質問。「団体の実態が分からず、不安があるので、スタッフの名簿を出してほしい」などと求めた。
これに対し、林代表は「現時点では60頭」「24時間、犬が鳴くことはなく、騒音にはつながらない」「獣医師などの名簿は可能だが、犬の里親は難しい」などと回答した。さらに、今月6日未明に住民の同意を得ず、犬を搬入しようとしたことについて、「今後、イレギュラーな形を取るつもりはない」と説明。「話し合いが終わり、皆さんの理解が得られた時点で、犬の搬入を考えている」と話した。
一方、この日、市内で環境保護に取り組む「環境を守るいまづの会」(松見茂会長)など計17団体と個人3人が、団体の施設整備計画の撤回を求める申し入れ書を林代表に提出した。【近藤修史】
毎日新聞 2007年10月23日