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<アフガン>ISAFの独軍同行ルポ 「気がめいる日常」

10月21日1時22分配信 毎日新聞


 【クンドゥズ(アフガニスタン北東部)小谷守彦】アフガニスタンで治安維持にあたる国際治安支援部隊(ISAF)のドイツ軍に同行し、政情不安定なアフガン北部に入った。17日にパトロール中の独軍部隊が砲撃を受け、基地には2週間前に撃ち込まれたロケット弾の貫通跡が残る。5月に武装勢力の自爆攻撃で兵士3人を失った記憶は薄れていない。「気がめいる。これが日常だ」。張りつめた空気の中、兵士の一人が力無く語った。

 アフガン復興を支援する独軍の「地方復興チーム」(PRT)が拠点を置くクンドゥズ。その西約10キロの村で5日夕、独軍車両が基地に戻ろうと細い路地に入った時、男が脇道から飛び出し自爆した。兵士3人とアフガン人通訳1人の肩や胸に爆弾の破片が突き刺さった。「彼らは爆風で両耳や目もやられた。逃げる間もなかった」。案内役のボーン中佐は顔をしかめ、黙り込んだ。

 高さ4メートルのコンクリート壁に囲まれた基地に入ると、幹部棟の玄関脇にひっそりと小さな石碑が立つ。基地周辺で死亡した兵士6人の氏名と十字架が刻まれた追悼碑だ。5月、クンドゥズ市内を徒歩でパトロール中に自爆攻撃を受け、死亡した3人の名もある。

 兵士がテーブルを囲む食堂棟。今月7日に撃ち込まれたロケット弾は不発だったが、深くえぐった傷跡を壁に残した。

 シュレーダー前政権は、同時多発テロ(01年9月)を受けた米国に「無制限の連帯」を表明、国内の反対を押し切り01年にアフガン派兵を決めた。現在、国連決議に基づくISAFを中心に約3000人を派兵。治安維持や、軍民が協力し公共施設再建、農業指導などにあたるPRTをクンドゥズなど2カ所で各300人規模で展開する。

 独軍の活動は、小沢一郎・民主党代表が提起した「日本のISAF参加」の参考実例とされる。在カブール日本大使館は今週、館員をクンドゥズに派遣、情報収集にあたる予定だ。

 独軍が初めてカブール入りした02年以来、兵士の死者は26人にのぼる。大半は事故死だが、テロや地雷による死者は11人で、増える傾向にある。

 ◇    ◇

 アフガニスタンでの国際治安支援部隊(ISAF)に関連しては、日本政府が国会に提出した新テロ対策特措法案への対案として、民主党が民生部門への支援を提起。小沢一郎代表は自衛隊の参加も検討対象との見解を示しており、独軍の活動は日本が参加した場合のモデルケースとなり得る。

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最終更新:10月21日1時46分

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