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広島県警、米軍に身柄引き渡し要求 米兵強姦事件

2007年10月20日00時37分

 広島市内で女性が集団で乱暴された事件で、広島県警は集団強姦(ごうかん)容疑で米海兵隊岩国基地(山口県岩国市)の米兵4人の逮捕状を取ったうえで、来週初めにも日米地位協定に基づいて4人の身柄の引き渡しを米軍側に求める。

 調べでは、米兵4人は14日午前3時半ごろ、広島市中区銀山町の貸会場で開かれていたダンスイベントで知り合った女性(19)を外に止めていた車に無理やり押し込め、約2キロ離れた駐車場に止めて車の中で集団で強姦した疑いが持たれている。

 4人は女性を駐車場に置き去りにした後、車で同区内の飲食店に行き、暴行事件を起こしていたことも判明。同日、基地に帰ったところを、県警から通報を受けた米軍に拘束されたという。

 岩国基地報道部は19日、朝日新聞の取材に対し、広島県警の捜査との関連で海兵隊員4人を同基地内で拘束していることを明らかにした。報道部は「地元関係機関には全面協力している」としたうえで、4人の身柄の日本側への引き渡しに関しては「現段階では答えられない」と述べた。

 日米地位協定は日本に駐留する米軍の待遇を定めたもの。公務外や基地外での犯罪で、身柄が米軍にある場合、警察は逮捕状を請求し、国を通じて米軍に身柄の引き渡しを求める。協定では日本側が起訴するまでは米軍が容疑者を拘束するが、「殺人、強姦などの凶悪な犯罪」には起訴前の身柄引き渡しに「好意的配慮」を払うことが95年に両国で合意されている。

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