東京と青森で4人の女性を監禁、傷害を与えた事件の判決公判が、10月19日東京地方裁判所104号法廷で行われた。「監禁王子」こと小林(現姓:石川)泰剛被告に対し、高橋徹裁判長は懲役14年(求刑は懲役15年)を言い渡した。
「被告の自己正当化は信用できず、反省が見られない」 東京地方裁判所。10時開始の公判に対する傍聴に、50名弱が集まった。(撮影者:吉川忠行 資料写真) これまで被告側は、被害者女性自らの意思によるものであり、監禁と評されるような事実は無いことを主張。被害女性の一人とやり取りを行う中で「ご主人様と呼んでもいいですか?」と相手が言ってきたため、そういった行為を喜ぶと思ったなど、無実を主張していた。 しかし今回の判決では、被告に仕えるという旨を誓約書として被害女性に書かせたことや、女性の自傷行為に際して病院に連れて行かず、デジタルカメラで撮影をするといった行為から、被告側に「自己正当化の主張は理解しがたく信用できない」と退け、高橋裁判長は 「本件は、4名もの女性を意のままに操ろうとした重大かつ悪質な事件。会話をMDに録音したり、被告に対する好意を寄せるような記述を被害女性の日記やホームページに仕向けたりするなど卑劣かつ巧妙な手口で行われ、被害女性の人生設計を根底から狂わせ、心身への苦痛は甚大である」 と厳しく指摘した。 白ジャケットをまとった被告 「反省が無い」と言われ、14年もの刑を言い渡された被告。逮捕時の格好や、これまでの裁判における個性的な言動がたびたび報道されてきたが、この日は白いジャケットにワインレッドのタートルネックセーターを合わせた衣装で現れ、時折指の関節を鳴らしては、肘を突いたまま裁判資料をずっと眺めていた。 なお、同日のうちに被告は控訴申し立てを行っている。
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