ここから本文エリア 現在位置:asahi.com> マイタウン> 福岡・北九州> 記事 いじめ 真実と向き合う2007年10月17日
いじめをテーマにしたベストセラー児童書「ハードル」(青木和雄・吉富多美原作)の初めてのミュージカル公演へ向け、出演者100人と舞台関係者らが奮闘している。この15年間、音楽活動を通じてまちづくりに取り組んできた小郡市の小郡音楽祭実行委員会の集大成ともいえるステージ。20〜21日、小郡市文化会館で幕が上がる。(佐藤彰) 隣接する筑前町では、いじめを苦に中学生が自殺する事件が1年前に起きた。今回のミュージカルはいじめや争いに心痛める子どもたちをなくし、命の尊さを考えてほしいとの願いを込めて企画した。 物語は、転校先の中学校でいじめに悩む少年、有沢麗音(レ・オン)が非常階段から突き落とされ生死の境をさまよう。学校側は事故と断定、生徒たちに「動揺しないで」と繰り返すばかり。だが、生徒からは真実を求める声が高まる。麗音も「大事なものを守るため声を上げればよかった」と語る曽祖母の戦争秘話を耳にし、勇気を取り戻していく。 出演者は、一般公募で集まった地元の小郡市や久留米市、福岡市などの小学4年生から70歳までの66人。さらにおごおり七夕太鼓白鷺(はく・ろ)会、くるみバレエスタジオのダンサーらも加わり、総勢100人の舞台となる。3月末から毎週末2回けいこを重ね、8月は合宿で友情も深めた。 曽祖母役で舞台総監督を務める山崎三代子さん(53)は「いじめ役になって普段親しい友人に舞台の上とはいえ、ひどいセリフを吐き、言葉の重みに戸惑ってメールを送ってきた子もいました。議論を重ね、厳しいレッスンを乗り越えて一人ひとりが大きく成長した」という。 主人公の麗音役はダブルキャスト。小郡市の三国中2年、佐伯綾香さんは「本番では相手のセリフをよく聞き、感情を込めて演じたい」、大刀洗町の小郡高1年、平田智絵里さんは「初めて演劇に挑戦した。苦手だったダンスが少しずつ身につき、早く多くの人に見てもらいたい」と張りきっている。 公演は20日午後6時半と21日午後1時、同6時半の3回。入場は4歳以上1千円で、ローソンチケット(電話0570・084・008、Lコード86841)や小郡市生涯学習センター(0942・72・2111内線522)で販売している。 マイタウン福岡・北九州
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