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経済

アジア富裕層の保有資産、06年に10.5%増え979兆円に

10月18日19時40分配信 ロイター


アジア富裕層の保有資産、06年に10.5%増え979兆円に

 10月18日、メリルリンチとキャップジェミニによると、アジア富裕層の保有資産は2006年に10.5%増加して約979兆円に。写真は香港の宝石デザイナーの邸宅。昨年11月撮影(2007年 ロイター/Paul Yeung)

 [東京 18日 ロイター] メリルリンチとキャップジェミニによると、アジア太平洋地域の富裕層が保有する資産総額は2006年に前年比10.5%増加し、8.4兆ドル(約979兆円)に拡大した。堅調な経済成長と域内の株価上昇が牽引役。
 同資産総額は2011年まで年率8.5%で拡大し、12.7兆ドル規模に達する見通しという。
 2社がまとめた「アジア太平洋地域ウェルス・レポート」によると、アジアで100万ドル以上の純資産を保有する富裕層人口は前年比8.6%増の約258万人となり、伸び率は世界平均の8.3%を上回った。キャップジェミニの日本の提携先であるNTTデータ経営研究所の山上聰パートナーによると、日本の富裕層人口の伸びは5.1%にとどまり「アジア全体の足を引っ張った」という。
 人口の増加率が大きかったのはシンガポールの21.2%、インドの20.5%、インドネシアの16.0%で、この3カ国が世界の富裕層人口の増加率でも上位3位を占めた。
 アジアの富裕層は世界の富裕層人口の27.1%を占め、資産額ベースでは世界の22.6%を保有している。3000万ドル超の金融資産を持つ「超富裕層」が保有する資産額は、世界では資産総額の35.1%なのに対し、アジアでは25.4%にとどまっており「アジアには小金持ちが多いことが裏付けられた」(山上氏)。ただ、経済が急成長している中国などで超富裕層人口が急速に拡大しているという。
 資産配分をみると、アジアの富裕層は不動産やキャッシュなど有形資産を選好していることがわかる。保有資産に占める不動産の比率は世界が24%なのに対しアジアは30%、キャッシュ比率は世界の14%に対しアジアの22%となっている。「アジアの富裕層は世界の不動産への投資やアジア地域のREIT(不動産投信)市場の成長などから高い収益をあげている」(山上氏)とみられる。
 投資地域についは、保有資産の50%強がアジア地域に振り向けられており、域内への投資が主流。しかし、この1年でアジア以外の地域に投資する配分が増えており「今後も分散投資が加速し、中東やアフリカへの投資が増える見通し」(山上氏)。
 日本の富裕層人口は約150万人でアジアの57.4%を占めるが、超富裕層人口が少ないこともあり、保有資産は3兆6800億ドルでアジアの43.7%を占めるにとどまっている。日本の富裕層の資産の源泉は他の国に比べ「相続」が多いほか、高年齢の富裕層比率が高い。
 日本を含むアジアの富裕層は、人口の54%が55歳以上に達しており、資産継承ニーズが高い。このため、山上氏は、アジアの富裕層向けビジネスでは「資産継承がポイントとなり、投資銀行業務を含めた様々なサービスの提供が必要になる」とみている。 

最終更新:10月18日19時40分

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