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小3男児、エスカレーターに首挟まれ重体 神奈川・平塚

2007年10月16日21時13分

 16日午後4時10分ごろ、神奈川県平塚市東中原1丁目の西友平塚店で、同市東中原2丁目、会社員会田陽彦さん(49)の長男で小学3年生卓矢君(9)が、エスカレーターの手すりと壁に固定された危険防止用のアクリル板の間に首を挟まれた。卓矢君は挟まれたまま約1.5メートル引きずられ、建物の壁にあたってとまった。卓矢君は首を強く打ち、口の中から出血するなどして意識不明の重体という。

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 平塚署の調べでは、卓矢君はおもちゃ売り場などがある地下1階から食料品売り場の1階に上がるスロープ式のエスカレーターに乗っていた。手すりの外側に50円玉を落とし、拾おうと身を乗り出したところ、手すりと横に約14.5センチ離れた固定式のアクリル板のすき間に挟まれたらしい。異常を知らせる警報で駆けつけた西友社員が見つけ、エスカレーターを40センチほど後退させて、卓矢君を救出したという。

 同署によると、エスカレーターは全長32.5メートル、幅1メートル。秒速50センチで動き、10度の傾斜がついた段差のないスロープ型。壁の約2メートル手前には、危険防止のため、つり下げ式と固定式の2種類のアクリル板が、国土交通省の告示通りの順番で設置されていた。

 卓矢君はつり下げ式アクリル板の手前約1メートル付近で、50円玉を外側に落とし、拾おうと身を乗り出したらしい。

 日本エレベータ協会によると、首が挟まれた場所は、通称「三角部分」と呼ばれる危険個所。同協会は「保護板が固定されていて、事故が起きるケースは珍しい。よほど体を乗り出していたか、保護板に問題があった可能性もある」と話している。

 卓矢君は18日に横浜市の動物園などに遠足に行く予定だったため、友人3人とお菓子を買いに同店へ来ていたという。1階の食料品売り場で買った後、地下1階にあるゲームコーナーで遊び、帰る途中だったらしい。

 西友広報室によると、同型のエスカレーターは同店のほか、浜松市や仙台市などの4店舗に設置している。同室は「事故の内容を全国の店舗に知らせて、同様の事故がないように注意喚起に努めたい」としている。

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