2007年10月15日 11時15分更新
1年前の去年10月に福岡県筑前町でいじめを苦にして自殺した中学生の母親が佐賀市で講演し、「どの子どもも加害者にも被害者にもしてはいけない」といじめの根絶を訴えました。
講演を行ったのは福岡県筑前町の森美加さんです。
森さんの長男で中学2年生だった啓祐くんは去年10月、「いじめられてもう生きていけない」などと書いた遺書を残し、いじめを苦にして自殺しました。
森さんはおよそ半年前から全国で講演活動を行っていてきょうは佐賀県母親大会の招きでいじめの根絶を訴えました。
講演の中で森さんは「被害者になって初めて見えてきたことがある。私たちは息子がいじめられていたことに気づかなかったし、自殺した後いじめた子の少年審判でも何が起きたのかほとんど知ることができなかった」と話しました。
そのうえで「いじめの事実関係が分からなければ対策はできない。今後は文部科学省に対して親の知る権利を求めて要望活動を行っていく。
どの子どもも加害者にも被害者にもしてはならい」と訴えました。会場には県内の婦人団体の会員などおよそ400人が集まりメモをとったりしながら森さんの話を熱心に聞いていました。