■ 米空母入港で室蘭市が港長に岸壁使用許可回答へ
【2007年10月12日(金)朝刊】


 今月26日の米海軍空母「キティホーク」とミサイル駆逐艦「フィッツジェラルド」の室蘭港入港通報に対し、室蘭市はきょう12日、室蘭港長(室蘭海保部長)に岸壁の使用許可を回答する。荷役作業への影響や核搭載の有無などの確認を終え、港湾施設が物理的に使用できる状況になっており、港湾管理者として着岸を認める方向だ。新宮正志市長が同日午後に記者会見する。また、空母の出港日が31日から30日に変更される通報があった。

 9月26日の室蘭港長からの通報で、室蘭市は12日までに空母が着岸する岸壁指定の回答を求められている。市は港湾施設の荷役作業への影響と、着岸可能な岸壁の調査、外務省を通じた核搭載の確認を行った上で、市民の意見を踏まえて総合的に判断する方針を示していた。

 港湾関係業者との協議では荷役作業の影響はなく、外務省からは核搭載について「事前協議が行われない以上、米国による核持ち込みは疑わない」と従来通りの回答があった。これらの状況から、港湾管理者としては施設が物理的に使用可能な状態にあると判断するとみられる。

 室蘭市内では平和関係団体や政党、市議会会派などが市に空母入港を拒否するよう申し入れているほか、11日までに575通のファクスやはがきが届けられている。しかし、昨年2月の米艦入港時、米兵の殺人事件による市民不安を理由に初めて入港を拒否する姿勢を示したが、入港が敢行され「感情的な理由による入港拒否は受け入れられない」との見解が示された経緯がある。今回の入港は前回以上に入港を拒否する具体材料がないのが実態だ。

 室蘭市はきょう12日、岸壁指定について室蘭港長に文書で回答し、午後に新宮市長が記者会見。港湾管理者としての判断理由や、市長としての見解などについて説明する。

 在日米海軍司令部は11日、海上保安庁を通じて空母の出港日時を当初の31日から30日に変更し、寄港期間を1日短縮することを室蘭市に通報した。

 
 


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