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鎌倉市議会が可決 県議会は継続審議

2007年10月10日

  沖縄戦で日本軍が住民に集団自決を強制したとの記述が教科書検定で削除された問題で、鎌倉市議会は9日、再検討を求める意見書を賛成多数で可決した。政府など関係機関に送る。

  意見書では「教科書からの削除・修正は証言を否定するものである」と主張。「教科書検定問題は沖縄県民だけの問題ではなく、鎌倉市民をはじめとする全国民の問題である」「検定意見が速やかに再検討され、教科書の回復が行われるよう強く求める」とした。

  冷静かつ客観的な調査・研究を行うとともに、教科書検定委員が沖縄戦の犠牲者の証言を直接聞く機会を設けるべきだ、とも提言した。

  意見書は議員提案で付託された文教常任委員会は9日、可否同数で委員長裁決で可決された。その後の本会議では、「教育への政治圧力であり、不当な支配に当たる」と反対意見も出された。

  「集団自決」の問題をめぐっては、座間市議会が6月、検定意見の撤回を求める意見書を賛成多数で可決。大和市議会も9月末、従来の記述の回復を求める意見書を賛成多数で可決し、9日に福田首相らに送った。

  一方、横須賀市議会は9月28日、市民団体から出された請願を不採択。藤沢市議会では文教常任委員会が陳情を7対1で趣旨不了承とした。県議会にも陳情が出されたが、9日の文教委員会で継続審議が決まった。

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