諏訪湖のワカサギの不漁について、関係団体が話し合う連絡会議が10日、諏訪市内で開かれた。諏訪湖のワカサギ資源の維持・確保のため、来年1月から4月まで、一般の釣り客も含めて全面禁漁とすることが決まった。05年から3シーズン連続で禁漁となる。
諏訪湖ではワカサギの卵を諏訪湖漁業協同組合(藤森直章組合長)が採卵をして、全国に出荷するほか、資源保護のため同湖に放流している。しかし近年は採卵量が減少傾向。今年は出荷を見送り、12億粒をすべて同湖に放流した。県水産試験場諏訪支場によると、魚群探知機による推定資源数は約7900万匹(9月現在)で例年よりやや少ないという。
同漁協は「禁漁が資源確保のため現在考えられる有効な方法」と主張し、関係団体に協力を求めた。当初は「11月から禁漁」を想定していたが、観光団体との協議の結果、12月からとなった。12月中は漁は週2回で釣りは金、土、日曜日だけとし、禁漁後に採卵量が回復した05年とほぼ同じ措置だという。また漁協ではこの措置の3年間継続を提案したが、観光関係者の反対を受け、保留となった。藤森組合長は「保留は残念だが、仕方ない」と話した。
観光関係者からは「諏訪湖がワカサギブームに乗れず、先が見えない。禁漁以外の手立てはないものか」などの声があった。そのため、連絡会議では禁漁以外の対策も模索することを決めた。また県水産試験場諏訪支場が今冬、魚食性のカワアイサを捕獲し、ワカサギへの影響を調査するという。【池乗有衣】
毎日新聞 2007年10月11日