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証言偽造:弁護士、容疑者を脅迫 自白やめさせようと--宮崎地検が再逮捕

 ◇容疑を黙秘

 宮崎地検は9日、弁護していた容疑者の自白をやめさせようと脅したとして、東京都杉並区阿佐谷北2、東京弁護士会所属の弁護士、山本至被告(53)=証拠隠滅罪で起訴=を脅迫容疑で再逮捕した。容疑について黙秘している。

 調べでは、山本容疑者は06年11月2日、東京都千代田区の警視庁麹町署の接見室で、振り込め詐欺の容疑で逮捕された20代の無職男性容疑者=その後起訴=に接見。男性が「黙秘はきつい。正直に話したい」と話すと、接見室の仕切りをたたいて「ふざけるな。実家も知っているからどうなっても知らないぞ」と脅した疑い。

 山本容疑者は別の振り込め詐欺関連の昨年9月の公判で、弁護を担当する被告とは別の男性2人を“真犯人”に仕立て上げようとして、「お前らがやったという文面を書け」などと虚偽の書面を作成させ、証拠として提出したとする証拠隠滅の疑いで宮崎県警が昨年11月に共謀した3人と共に逮捕した。

 この事件の初公判は11日の予定。300人を超す弁護団が結成され、別に400人以上の弁護士が支援する。支援する会代表の山口邦明弁護士(東京弁護士会)は「(山本弁護士は)虚偽の書面を作らせたことなどを否認しており、(証拠隠滅による逮捕は)正当な弁護活動に対する侵害だ。(再逮捕は)地検側に焦りがあったと思わざるを得ない」と話す。

 一方、宮崎地検の名倉俊一次席は「所要の捜査をした結果。主張すべきことは公判で主張する」と話している。【小原擁】

毎日新聞 2007年10月10日 西部朝刊

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