大阪市を拠点に犬の保護活動をしている団体「アーク・エンジェルズ」が高島市今津町酒波の団体施設に病歴がある犬を持ち込もうとしている問題で、同市の海東英和市長が9日、県庁で嘉田由紀子知事に会い、施設内で犬の尿を地下に浸透させる予定の団体に対し、県が指導する事などを要望した。嘉田知事は「県民の安全、安心を担うものとして、大変心を痛めている」としたが、地下浸透への対応については、「少し時間をもらい、研究したい」と述べるにとどまった。
一方、同団体の林俊彦代表らスタッフ3人は同日午前、犬のエサを持ち帰るため、車で施設前に再び現れた。施設内への犬の持ち込みを拒んで道路を封鎖してきた住民らは、今回は犬の持ち込みがないことを確認して車を通した。団体側はエサなどを車に積み、1時間ほどで引き揚げた。【近藤修史】
毎日新聞 2007年10月10日