神戸市内の私立高校で飛び降り自殺した三年生の男子生徒=当時(18)=が同級生らから金品を要求されていた事件で、服を脱いだこの生徒の画像や動画が同級生の携帯電話にあったことが十九日、関係者の話で分かった。また、無理やり足を開かされるなどした嫌がらせの動画が、インターネットのホームページ(HP)に掲載されていたという。すでにこのHPは閉鎖されているが、生徒はこうしたネット上での嫌がらせについて、遺書に「無理やり撮られた写真を載せられた」などと記していたという。
兵庫県少年捜査課と須磨署に恐喝未遂容疑で逮捕された同級生(17)を含む同級生数人が撮影やHP作成に関与していたとみられる。同課などもこのHPの存在を把握しており、遺書の内容との関連を調べている。
関係者の話などによると、このHPは、自殺した生徒が自ら作成したようなつくりになっており、パスワードを持った利用者だけが閲覧できたという。エスカレーターのステップを使って足を強引に開かされる動画などが掲載されており、関係者は「アクセス数は二万を超えていたという話もあった」としている。
また、同級生の携帯電話には、学校の教室で服を脱ぎ、同級生の悪質な要求に応じる動画もあったといい、HPに掲載されていた可能性もある。男子生徒は遺書の中で「HPを見た人から『不愉快だ』などと言われたが、勝手に作られた」「写真は無理やり撮られた」などと、嫌がらせについて触れていたという。
一方、同校は聞き取り調査で、逮捕された同級生ら数人がホームページを設け、管理していたことを確認。生徒らは「自殺した生徒への悪口など書き込みの内容がひどくなったので、(生徒の自殺前に)自分たちで閉鎖した」と説明したという。