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謎のガンマ線、冬の雷雲から届く 東大など確認

2007年10月06日10時14分

 冬の日本海沿岸で雷雲から放射線(ガンマ線)が出され、地表まで届いていることを、東京大と理化学研究所のチームが確認した。線量は年間の被曝(ひばく)限度の10億分の1程度で健康に影響はないという。雷の放電が起こるメカニズムの解明につながる。

 理研の土屋晴文博士や東大大学院の榎戸輝揚さんらは昨年12月、ガンマ線を精密に検出する装置と雷の光や音の測定装置を、新潟県の東京電力柏崎刈羽原発に設置。今年1月7日朝、雷雲の方向からきたガンマ線を40秒間とらえ、その30秒後に落雷を確認した。放電直前の雷雲がガンマ線を出したと判断した。

 雷の放電現象とほぼ同時にガンマ線やX線が空間に出ることは、原発の環境放射線監視装置や衛星の観測でわかっていたが、発生源までは特定できていなかった。

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