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遼クソ初めてプロと練習ラウンド
- 8番、第2打をドライバーで放つ石川遼(右)に、プロもあぜん
「ゴルファー日本一」の座を争う日本オープンは、11日に神奈川・相模原GC東C(7259ヤード、パー72)で開幕。初出場の石川遼(16=杉並学院1年)は8日、宮本勝昌(35)ら芹沢信雄(47)一門の選手と練習ラウンドを行った。石川がプロと練習ラウンドするのは初めてで、4日間のピン位置など、幾多の状況を想定するプロ流練習法を初体験した。同時にフェアウエーからのドライバーショットなど、持ち前の攻撃的プレーでトッププロをうならせた。
刺激的な1日だった。遼クンが、初めてのプロとの練習ラウンドを堪能した。「ずっとテレビで見ていた方々と、一緒に回れるだけでうれしいんですよ」。この日は宮本と藤田寛之、遠藤正人、3人の師匠格の芹沢が加わるツアー計16勝「芹沢軍団」と18ホールを回った。5月のツアー優勝時、宮本が2位だった縁で交流が生まれ、合同ラウンドが実現した。
最大の収穫は、プロならではの練習法を学べたことだ。これまで石川は基本的に競技同様1球でプレー、スコアをつけて回っていた。プロは4日間のピン位置、天候の違いなど想定し、複数の攻略法を試す。バンカーや深いラフなど、わざと難しい状況から球を打たりする。「皆さんキャディーと相談しながら、何球も練習している。ジュニアの大会では禁止されていることなので、新鮮でした」。トップ級の技巧派藤田らの妙技を目の前に、見よう見まねで試してみた。
だが、石川は感心するだけでは終わらない。持ち味の豪快なプレーを披露した。5番で目の前に大木がそびえるバンカーから、6番アイアンで「40ヤード曲がる」強烈なフック球で、グリーン手前まで運んだ。8番ロングでは、残り280ヤードの第2打で、再びドライバーを振り抜く。いわゆる「直ドラ」でグリーンを狙った。わずかに届かなかったが「ツアー(のコース)では初めてです。どうしても、2オンを狙ってみたくて」と満足そう。これには、芹沢も「驚いたよ。本当にうまいし、考え方のポイントがしっかりしている」と絶賛した。
攻め一辺倒ではない。難コース攻略のため、父勝美さん(50)と策を練った。ラフ対策に、ピッチングサンドのロフト角を52度から37度に立ててつくった「変則8番アイアン」を2戦連続フル活用。パターは、8月日本ジュニア優勝時と同じピン型に戻し、メーカーの協力で重量調整を加えた新品を入手した。大一番に向けて、着々と準備は進んでいる。【大石健司】
[2007年10月9日9時27分 紙面から]
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