地震の発生を瞬時にとらえ、大きな揺れが来る前に情報を伝える気象庁の「緊急地震速報」が10月1日午前9時から、テレビ放送などを通じて国民に提供される。地震による揺れの到来を直前に知らせる。ただ新潟県中越沖地震など内陸付近を震源とする「直下型」地震では速報が間に合わない地域もあるなど、技術的な限界もある。
気象庁は10月から、最大震度5弱以上の地震が想定される場合に速報を発信。NHKや民放テレビのほか、一部ラジオや百貨店の館内放送などを通じて震度4以上の揺れが来る恐れがある地域に、震源や揺れに関する情報を提供する。揺れまでの猶予時間は数秒から数十秒。
不特定多数を対象とする国民への提供は混乱につながる恐れもあるため、予想震度や揺れまでのカウントダウンは発表しない。同庁は「速報を受けたら、周囲の状況に応じてあわてずに身の安全を確保してほしい」と呼び掛けている。(00:43)