滋賀県高島市に建設中の犬の収容施設をめぐり、動物愛護団体と地元住民との話し合いがつかず、8日もにらみ合いが続いた。団体側はこの施設に40匹の犬を収容する計画だが、住民らは1匹も入れさせないと監視を続け断固反対の構えを見せている。大阪の動物愛護団体「アーク・エンジェルズ」が建設を進める犬の収容施設の場所には、もともと犬の訓練所が建っていたという。「アーク・エンジェルズ」が土地を取得、捨て犬の一時避難所建設を計画した。しかし、住民たちは糞尿によって水が汚れ、騒音の恐れもあるとして計画に激しく反対している。「アーク・エンジェルズ」はブルセラ症などに感染した犬を救済し、新たな飼い主を探す団体で「もともと飼い犬とかの愛玩動物で危険性はない」としている。住民は「ここは簡易水道で水源は地下水だから不安」という。一昨日未明「アーク・エンジェルズ」は40匹の犬を移送しようとした。狭い部屋で飼われている犬のストレスが限界になったというものだが、住民らは座り込みで抵抗。8日もにらみ合いは8時間続き犬は引き返した。高島市の海東市長も先頭に立った。生活環境の保護を訴える地元住民と、犬の健康を危惧する「アーク・エンジェルズ」の対立で行き場を失った犬たちが狭間に立ったまま、解決の糸口は見つかっていない。 (10/08 18:10)