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コマツ出向を「偽装」と認定、是正指導…大阪労働局建設機械メーカー最大手「コマツ」(本社・東京都港区)が業務請負会社から多くの出向者を受け入れていた問題で、大阪労働局は5日、両社を職業安定法違反(労働者供給事業の禁止)で是正指導した。大阪府枚方市のコマツ大阪工場で働く全出向者147人を「偽装出向」と認定。コマツに対し、1か月以内に改善し、報告書を提出するよう求めた。コマツは11月から直接雇用に切り替える。 関係者によると、コマツは2005年7月、請負契約を結んでいた業務請負会社「栄運輸工業」(大阪市都島区)と新たに出向契約を結び、出向者147人を大阪工場でパワーショベルの部品組み立て作業などに従事させていた。出向目的は「技術指導」としていた。 大阪労働局が今年7月に同工場を立ち入り調査した結果、コマツ側に技術指導のカリキュラムがなく、出向期間も定めていなかったことが判明。栄運輸工業の正社員とされていた出向者の9割を超える約140人は、人材派遣会社などから派遣された非正規労働者で、コマツから支払われた人件費の一部を栄運輸工業などに天引きされていた。 労働局は出向者全員について、出向要件を満たしておらず、実際には工場の人手不足を補う労働力だったと判断。出向を偽装した違法な労働者供給にあたるとして、コマツ、栄運輸工業双方の社長あてに是正指導した。複数の企業間で出向契約を繰り返し、栄運輸工業からコマツに「二重出向」した者もおり、労働局はさらに調査を進める。 コマツは10月末までに出向契約を解除し、うち120人を6か月契約の期間工として直接雇用する。他の3工場でも別の企業から出向者30人を受け入れていたが、すでに直接雇用か派遣契約に切り替えたという。 コマツ広報グループの話「出向は適正と考えていたが、指摘で不備があることがわかり、反省している」 栄運輸工業の話「厳粛に受け止め、指摘された内容について改善していく」 (2007年10月6日 読売新聞)
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