PRIDEが事実上、消滅した。ドリームステージエンターテインメント(DSE)からPRIDEの運営を引き継いだ「PRIDE FCワールドワイド日本事務所」が4日、閉鎖され、社員全員が11月4日付での解雇を通達された。
3日に米国にいるジェイミー・ポラック社長から、4日午前10時に社員全員が東京・港区の事務所に集合するようメールで指示があり、4日の電話会議で「全員の解雇」を通達された。さらに「会社を閉鎖するので、直ちに私物を持って出て行くように」と一方的に通告。約20人の社員は言葉を失ったという。
米国進出に失敗したPRIDEは、今年3月に米国で総合格闘技UFCを運営するズッファ社に営業、興行権のすべてを譲渡。オーナーのロレンゾ・フェティータ氏は「PRIDEはそのまま残す」と約束したが、7カ月の間に興行は1度も再開されなかった。
今回の消滅劇で、結果的にUFCの買収は選手獲得が目的だったことになる。ミルコ・クロコップら海外の有名選手はUFCに移籍しており、PRIDEに残っているのは吉田秀彦(38)、元ライト級王者・五味隆典(29)ら日本人選手だけだった。
吉田は「何も知らされてなくて驚いている。コメントのしようがない。今後はまだ何も決まっていません」との談話を発表。今月11日に迎える10年目の節目を前に、老舗総合格闘技団体がピリオドを打つことになった。
|