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コミミ口コミレジャー

100円ショップ、ドコデスカ?

2007年10月03日

 カプセルホテルに泊まったり、満員電車に乗ったり……。東京を訪れる海外からの観光客が、ちょっと変わったサブカルチャー体験を志向している。ネットなどで事前に下調べした「日本の現実」を体験したいようだ。(アサヒ・コム編集部)

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ツーリスト・インフォメーション・センターを訪れる外国人観光客=東京・有楽町で

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ツーリスト・インフォメーション・センターで配られている100円ショップのマップ

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韓国からのカップル。マツモトキヨシの存在はガイドブックで知った。幅広い品揃えに驚いていた=東京・銀座で

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外国人観光客へ4階の免税コーナーの案内=東京・銀座の博品館で

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英語で注意を促す=東京・銀座の博品館店で

 東京・有楽町。JR山手線有楽町駅前のビルに国際観光振興機構のツーリスト・インフォメーション・センターがある。ここを訪れる外国人の問い合わせ、要望で最近多いのが、「普通の日本人の生活を体験したい」。ネットで事前に調べたものの、行き方が分からないということが多いのだという。

 なかでも、増えているのが「100円ショップに行きたいけど、行き方が分からない」という問い合わせ。同センターでは山手線内の100円ショップの場所を記したガイドマップを旅行客に渡しているほどだ。

 カプセルホテルでの宿泊、暴風や地震体験、朝のラッシュアワー体験をしたいという希望も目立つ。暴風や地震も研究施設や防災館に行って体験する観光客がいるという。

 日本人には見慣れたところも新しい観光スポットになっている。ドラッグストアを展開するマツモトキヨシ(千葉県松戸市)の銀座店は、午前中や夜を中心に観光客が多く訪れる。

 韓国から3日間の日程で来たという男女は韓国で購入した東京のガイド本でマツモトキヨシの存在を知って来店。「1カ所で薬から化粧品まですべてそろうなんてびっくり」

 銀座・中央通りにあるおもちゃ販売の博品館でも、平日の日中は海外の観光客が多くを占める。店内には英語や中国語の案内や商品説明の掲示。欧米からの客は日本の風景のポストカードなど伝統的な商品を、アジアからの人は日本の最新おもちゃやキャラクターグッズを購入していくという。

 観光客向け国内ツアーを提案するJTBグローバルマーケティング&トラベル(東京都品川区)では、観光客からの要望に応え、さまざまな企画を提供してきた。

 相撲部屋と調整し、けいこを見学したり、アニメスタジオで制作過程を見たり。居酒屋やパチンコ屋が並ぶ新宿ガード下の「思い出横丁」巡りなどもする。日本の近代建築にも関心が集まっており、建築家の安藤忠雄さんが設計した建物がある「ベネッセアートサイト直島」の見学は人気だ。

 国際観光振興機構の調査によると、2006年の日本への旅行者累計数は前年比9%増の733万4000人で過去最高を記録した。観光客を国籍で見ると1位が韓国、次いで台湾、アメリカ、中国、香港の順だった。

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