25日の首相指名選挙は衆院は福田康夫自民党総裁、参院は小沢一郎民主党代表を選出して結論が分かれ、9年ぶりの両院協議会の開催となった。参院で野党が過半数を占める「ねじれ国会」の現況を映したが、衆参それぞれの代表は院の議決に賛成した議員に限られるため話し合いは不調に終わった。「儀式」の色彩が濃く、今後も実質的な調整の場とはなりそうにない。
憲法67条は衆参両院の首相指名が異なった場合は両院協議会を開き、それでも一致しなければ衆院の議決が優越すると定める。首相指名選挙の結果が衆参両院で異なったのは戦後4回目。直近では1998年に衆院が小渕恵三自民党総裁、参院が菅直人民主党代表を指名した。
両院協議会で首相指名や予算の議決を巡り衆参両院の意見が一致した例はない。法案も1994年に細川護熙首相と野党だった河野洋平自民党総裁のトップ会談で合意した政治改革関連法案の修正など数例しか実績はない。